FRBが米国債のランオフ(バランスシート縮小)ペースを減額FRBが米国債のランオフ(バランスシート縮小)ペースを減額すると、銀行の投資資金にはいくつかの影響が考えられます。
1. 準備預金の減少ペースが鈍化 → 銀行の流動性が改善
• FRBのランオフ(QT)は、満期を迎えた米国債を再投資せずにバランスシートを縮小することで、金融システムから流動性を吸収する仕組みです。
• このペースが緩和されると、銀行の準備預金の減少が鈍化し、資金調達の余裕が生まれます。
• 結果として、銀行は貸し出しや市場投資に回せる資金が増えます。
2. 短期金利の低下圧力 → 銀行の投資環境が改善
• QTのペースが鈍化すると、短期市場金利(SOFRやT-bill利回り)が低下しやすくなります。
• 短期金利が低下すると、銀行はより高い利回りを求めて社債や住宅ローン証券(MBS)などの資産に資金を振り向ける可能性があります。
3. 銀行の貸出余力が増大
• 流動性が確保されると、銀行は企業や個人向けの融資を増やしやすくなります。
• これにより信用創造が活発化し、景気刺激につながる可能性があります。
4. リスク資産への資金流入
• QTの減速によって流動性が市場にとどまるため、株式市場やクレジット市場(ハイイールド債など)への資金流入が起こる可能性があります。
• 特に、金利低下と相まって、銀行自身も資本市場での投資を増やす可能性があります。
まとめ
FRBのランオフペース減額は、銀行の投資環境を改善させる方向に働きます。流動性の改善により、銀行の貸し出しや市場投資の余力が増し、特にリスク資産(社債、株式、不動産など)への資金流入が期待されます。
US01Yのトレードアイデア
リスク資産の担保としての超短期米国債の巻き戻しと利回り上昇がドル円相場に与える影響とはどうも、トレードアイデアラボの猫飼いです。さて、みなさん。今回は米国債の短期物について少し深掘りしてみましょう。先日、米FOMCで2段階、50bpsの利下げが発表されましたね。これで「米ドルは下がるんじゃないか?」と思った方も多いかもしれません。でも実際の相場はどうでしょう?それが面白いところです。
まず、ここで押さえておきたいのは「リスク資産の担保巻き戻し」が起こっている点です。どういうことかというと、リスク資産の担保として使われていた米超短期国債が市場に戻されている(売られてる)んです。通常、リスク資産と言えば株式やCDS(クレジットスワップ)なんですが、それらに対する先行き不安はまだ完全に解消されているわけではありません。しかし、今回の米FRBの利下げに伴って、一部のトレーダーたちは利回りが下がった米短期国債のポジションを清算し始めたんですね。
「で、米国債が売られると何が起こるの?」という疑問があるかもしれません。答えは、米国債が売られることでその利回りが上昇するんです。利回りが上がるということは、投資家にとって国債がより魅力的に見えるようになるんですよ。結果として、ドル円の相場に与える影響が出てきます。
具体的に言うと、9月の月末を控えて、ドル円は下がりにくくなっているという現状です。これは、リスク資産の巻き戻しと米国債の利回り上昇が、ドル円をサポートする要因になっているからなんです。
初心者の方には少し複雑かもしれませんが、相場は常に複数の要因が絡み合って動いているんです。今回のFOMCの利下げだけを見て「ドルが下がる」と単純に考えるのは危険だということですね。市場全体の動きをしっかり見極めて、リスクを取るタイミングを計ることが重要です。
👑トレードアイデア 超短期米国債の利回りから見る世界同時多発的通貨暴落の結末「ドル円の上昇は12月に終わる」みなさんこんにちは。
本日はUSDJPYドル円の上昇はいつまで続くのか、つまり「いつ終わるのか?」について
お伝えしたいと思います。
そもそもUSDJPYドル円の上昇(円の暴落)ですが、その原因として
一般的に言われているのは、おおかた
・米国のFRBが金融引締に政策転換した
・非常に早いペースで利上げを続けている
・特に日本は、世界で唯一緩和政策を継続していて米利上げの影響を受けている
・日本経済は弱い
ということでしょう。
しかし、
米利上げは世界中の国に影響するものですし、
緩和政策から転換した国も通貨が暴落しておりますので
円の暴落の一因ではあるものの、これだけの暴落の説明にはなりません。
また、日本経済が弱いということについても、トヨタなどは過去最高益を更新し続けていますし、
海外からたくさんの工場が日本に帰ってきておりますので、
日本経済が(他国に比べて)弱いなどとは到底思えません。
本当の原因と発端は、
天文学的な規模で膨らんだデリバティブの後始末が始まっているということであり、
CS:クレディ・スイス NYSE:CS を始めとした
アングラマネーを取り扱う投資銀行が破綻しかかっていることにあります。
破綻しかかっているというと彼らも被害者であるように思ってしまいますが、
デリバティブで儲かったお金をどんどん回収して逃げる準備をしている、しかもバレないように
という表現が適切。
逃げ切るためには、バレないようにこっそりと進めなければいけません。
そのために日銀がいいように利用されているのです。
そのスキームはこうです。
1 米国の金融政策を転換し利上げを開始
2 現金(預金)が最も楽に儲かる投資手段となる
3 米国債、株式などをどんどん預金化する
4 デリバティブの原資産が暴落する
5 デリバティブを維持するための担保が天文学的に不足する
6 担保(ドル建ての超短期米国債)を買い集める
7 世界的にドルが足りなくなりドル高に
8 ドル円の上昇を目立たせ日銀の介入を正当化。IMFと米国は介入を容認(むしろ直接指示)
9 米国債保有高世界1位の日本に中長期米国債を売却(為替介入)させる。米ドル売り介入ですので市場に米ドルが供給される。
10 中長期米国債が暴落するので買いたい人も増えるが、FRBは米ドルを中長期米国債に再投資できないよう「ランオフ」を行っている
11 市場に放出されたドルでヘッジファンドが淡々と超短期国債を買い集める
12 原資産から派生したデリバティブ契約を維持しつつ、破綻に賭けるCDSクレジットデフォルトスワップも平行して取引を増やす
13 デリバティブを正常に維持した状態で、または満期の償還を終えて、儲け終わったあとで方向性をCDSに転換する
14 デフォルト(破綻、経済ショック)を起こすためのイベントと、その引き金を引く。イベントはすでに決まっており引き金を引くだけ。
そのイベントにかかわる者はババを引くことになるが見返りは約束されている。本当の悪者は絶対にニュースにならない。
15 デフォルト発生
16 CDSで無限の富が入る
17 世界恐慌、相場暴落
18 暴落しきったところで、ためておいた「預金」で資産を買い漁る。
19 1に戻る
現在は「12」から「13」のフェーズでしょう。
フェーズ「6」がいつから始まったか?
それはこのチャートで一目瞭然ですね。
去年、2021年の12月から始まりました。
かなりのペースで進行しておりますのでそろそろ終わるでしょう。
2022年11月中旬から年末にかけてフェーズ「13」を完了し、
いよいよフェーズ「14」へ。
来年は年初から経済ショックの流れに入っていく可能性があります。
私達は単なる陰謀論として捉えるのではなく、
それを「利益」に替えていくのが仕事ですので、
恐れる必要はないですが、備えましょう。
👑トレードアイデア 非テクニカル相場で絶対にやってはいけない5つのミスどうもこんにちは。
新目健治です。
あなたはテクニカル分析を魔法のツールだと勘違いしていませんか?
そうであれば、この記事があなたのその固定観念をぶっ壊します。先に謝っておきます、ごめんなさい。
テクニカル分析は、ファンダメンタルズ分析ほど非生産的ではないけど、永久機関のような夢の利器でもありません。
ハイブリッド分析は、きっとその中間にあるものです。
にも関わらず、すぐにこういった僕の煽り文章に覚醒し、「なるほど!ハイブリッドは夢のビジネスモデルだ!」なんて勝手に興奮しだす。戯け者め。
ハイブリッド分析は、科学者や技術者の精力的な発明(例えばスタンリー・アレン・メイヤーの水燃料電池とか)にも関わらず実ることなかった「夢の技術」のような優れものでもありません。
ちなみに、無料で相場を縦横無尽に分析しまくれるTradingViewって、30年以上前からトレードしている僕からしてみるとかなり夢の技術に肉薄していると思うんだけど、どう?
閑話休題。
ハイブリッド分析を新たな手法か何かと勘違いしている人たちの典型的なミスを5つ紹介します。
とにかくテクで逝かせようとする
環境認識をしない
オートメーション化しない
TradingViewのデータを十分活用してない
"やらない"という判断ができない
本日お届けするノウハウはこちら
ミス#1 テクニカル至上主義
ミス#2 環境認識しない。してるつもり
ミス#3 オートメーション化しない
ミス#4 TradingViewの宝の持ち腐れ
ミス#5 「やらない」という判断ができない
分析#6 今のドル円の相場は?
ミス#1 テクニカル至上主義
相手にその気がないのに、なんとか雑誌で覚えた稚拙なテクを駆使して逝かせようとする。
そんな自己満足な男ほど滑稽なものはないです。
テクニカル主体で動いている相場で、テクニカル分析を使うからこそ機能するし、勝率もあがるってもんじゃないですかね?
テクニカルで動いている相場とは、やはり高値安値を切り上げ続けているとか、フィボナッチ・リトレースメントがきちんと役割を果たす、
「規則正しい」相場のこと。
レンジ相場も、レンジの上辺下辺が機能しているならテクニカル相場といえますが、
明確に意識された上下のラインがないふらふらとした短なる横ばいではテクニカルは機能しにくい。
そういった、テクニカルでは説明しにくい相場をとりあえず「非テクニカル相場」と呼びましょう。
そんなとき、なんとかテクニカルで分析してやろう!
と、あれこれインジケーターや分析ツールをチャートに重ねては、
新たな「芸術作品」を描ききる。
そういう人がいます。
それは分析しているのではなく、
説明がつけられそうなインジケーターを(しかもあれこれ貼り付けて)もってきて、なんとか相場に寄せていって自分で納得しているだけ。
「どうです!私がもってきたこのインジケーターは今の相場を明確に表しているように見えますでしょう!」
というように。
こんな自己満足ではなく、相場の気持ちを白日の下にさらけ出すノウハウをそのままお渡しします。
ミス#2 環境認識しない。してるつもり
あなたは漁師です。「え?違うよ?サラリーマンだよ」っていう意見はさておき。
漁師になったと仮定して、まずはその日の天気予報を見て、魚が取れそうか、どんな魚か?どこで一番とれるか?
そして、「どうやって穫るか?」という戦術を立てるはず。
相場の天気予報をしないまま、テクニカルを当てはめてしまうのでわからなくなるのです。
ミス#3 オートメーション化しない
トレードの手順が毎回手作業。それでは大変です。
「いや、自分は相場好きやし、時間たっぷりある」
時間があればいいってもんじゃなく、時間をかければかけるほど
脳の認知機能がゲシュタルト崩壊を起こし、
だんだんよくわからなくなってくるのがチャートです。
それにトレードの工程が多すぎると、だんだんめんどくさくなってきますし。
余分な作業(勝率にかかわらない無駄な)を削ぎ落とし、手順を定型化しましょう。
トレードアイデアのリミットは10分。
時間をかけてじっくりと煮込んだら美味しくなるのはカレーくらいです。
ミス#4 TradingViewの宝の持ち腐れ
こんなトレーダーがいます。「私はユーロ円しかやらないから、ユーロ円だけ見ている」とか。
相場はいろいろなものがリンクしていますから、「非テクニカル相場」ではユーロ円だけみていても、合理的に動きを説明付けることができません。
テクニカル要素が100%で動いている相場(めったにありませんが)では、それでもいいでしょう。
しかし、少なくともユーロ円はドル円の影響を受けるでしょうし、原油、金、ユーロドル、米国債の影響を受けます。
ドル円は日経225などの株価指数の影響も。
昔は、これらの必要なデータを一箇所で、しかもお金をかけずに見るのは至難の技でした。
いまはTradingViewさんがあるので、職業トレーダーにとっては鬼に肉棒です。
しかし、それが「宝物」だと知らないと、そもそも見なかったり、活用できなかったり。
宝の持ち腐れになってしまいます。
最強の攻撃呪文、エクスペクトパトローナスを知っていて、パトローナムを使わないようなものですね。
うん、わかりやすい例え。
ミス#5 「やらない」という判断ができない
相場にはテクニカルで分析できない時間帯があるということをお伝えしました。
しかし、さらには「何が起こるかわからない」嵐の前触れのような場面もありますよね。
そんな場面でも、なんとかテクニカルをチャートに当てハメ、分析したがる、ハメたがりのヤリたがりの男がなんと多いことか。
わからないときは、わからないとはっきり宣言し、なぜ自分の手法では説明がつかないのか?を説明することができるのが優れたトレーダーなのです。
釣りの名人は、釣れないときは、釣れなかったと素直に言うものです。
分析#6 今のドル円の相場は?
では、今現在のドル円の相場はどうでしょう?
環境はアップトレンドで、「非テクニカル相場」
超短期米国債の「価格」と正の相関性がある100%ファンダメンタルズ相場です。
ということは超短期の米国債、つまりはファンダメンタルズ分析をしないとドル円が今後どうなるか?どのような戦術でいくのか?という仮説が立てられないということです。
相場は買うか売るかしかないので、適当にやっても当たることもあるでしょう。
しかし、それでは相場の真理にそっているとは言えないので、遅かれ早かれトレード手法が破綻してしまう可能性は高いでしょう。